リリアン
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リリアン

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街外れで暮らすジャズベーシストの男と、場末の飲み屋で知り合った年上の女。スティービー・ワンダーの名曲に導かれた二人の会話が重なりあい、大阪の片隅で生きる陰影に満ちた人生を淡く映し出す。 表題作の他、女性のひとり語りの短篇「大阪の西は全部海」を収めた、話題の社会学者による哀感あふれる都市小説集。(新潮社より) -- 岸さんの作品は、どれもとても好きだ。淡々とした流れに身を任せ、大きな起伏もなければ波風もほとんどない。凪いでいるその海の漂いにずっと浸っているような感覚なのだけど、いつも思考は深く続いている。 この小説の何が好きかというと、個人的には大阪の「我孫子」を舞台にしているところだ。この「我孫子」という、寂れているけれど温もりのある街が舞台であるというところが、我孫子でしか味わうことのできない空気感を、この小説「リリアン」から感じさせてくれる。 どんな街なのかというと難しいけれど、私が大学生の頃にずっと住んでいた街だった。人通りの少ない商店街がひとつあって、マクドナルドやちいさな本屋がある程度。カラオケ店やサイゼリアが近くにあって、学生の頃はよく遊んでいたように思う。学生が多い街なので居酒屋も多く、家賃がとても安いのが嬉しい。 御堂筋線で天王寺や難波、梅田まで一本で行けるので交通の便が良く、ただそれだけの場所だった。家賃が安かったと理由でずっと住んでいたけれど、なんとなく、その空気が心地よかったのだろうと思う。気を張らずに、楽に生きていい気がした。 この小説に登場する人物も、きっと同じような空気感のなかで生きている。淡々と、漂うような心地でぜひ味わってみて欲しい。 -- 岸 政彦 / 著 ▷http://sociologbook.net/ 株式会社 新潮社 / 発行所 ▷https://www.shinchosha.co.jp/ 佐藤 隆信 / 発行者 株式会社 精興社 / 印刷所 加藤製本株式会社 / 製本所 -- 書籍をご注文くださった方には、私たちのドリップバッグをひとつプレゼント。 https://sieca.stores.jp/items/6094f06bc9827a1c26d6aaa0 珈琲と本の温かいひと時をお過ごしください。